第四期 第1回京都クオリア塾 / 平成30年5月26日/活動報告コンテンツの詳細ページ

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第四期 第1回京都クオリア塾 / 平成30年5月26日

 

変革の時代~世界の中で日本を考える
           中西  寛(京都大学大学院法学研究科教授)

 米朝首脳会談の動向に世界の注目が集まっているさなかでの開催となった第1回、国際政治学者の中西寛京都大学教授をスピーカーに迎えました。中西教授はまず、「トランプ政権の登場とグローバリゼーションの転機」を論点に、グローバリゼーションは球体、地球のgloveから生まれた造語でその歴史は地球規模での人類史の変化である、と語り始めます。そして今、グローバリゼーション、国民国家、民主政治のトリレンマとなり、戦後国際秩序をリードしたアメリカも所得の停滞や移民の増加などの課題が山積し、トランプ大統領の誕生へと繋がった。「アメリカの指導性は不当な負担」とするトランプ大統領が戦後秩序の変更役としてどう動くのか、目が離せない。
 もうひとつの論点は「北朝鮮情勢と東アジア」。核心となった中国の習近平国家主席だが、共産党統治の正当性の欠如、非効率な国有企業、民心の離反など共産党体制の脆弱性が気になる。また、第2次大戦後分断国家として独立した北朝鮮、台湾や尖閣列島問題などを抱える東アジアで、地域戦争が大国間の戦争へと繋がる今、日本はどう動くのか…。
最もタイムリーな話題とあって、塾生から様々な質問が投げかけられます。中西教授は、戦後秩序が機能していた時代は長期予測が可能であった。しかし今は複数のシナリオを考えての予測になる。日本は戦後体制と現状のギャップが大きく、日本の価値観と結びついたメッセージを世界へもっと発信しなければならない。確かな情報で真実は何かを伝えることが今最も重要だが、残念ながら日本人のイメージ形成能力は低い。しかし日本の歴史・時間を圧縮し記憶を再生することから解が生まれるはず、と変革の時代における日本の針路について語りました。


 


 

第四期 第1回京都クオリア塾 / 平成30年5月26日の画像


 

 

 

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人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
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