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少子高齢化をどう考えるか


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少子高齢化が進む中で、日本はダメージを受けるというような風潮があります。 しかし、私はそれについて逆の発想をしています。 少子高齢化の流れを止めるのにはものすごいエネルギーの無駄になると思うのです。 

例えば、車の世界で大型車から小型車への流れがありますが、この様な中で大型車の魅力あるものを作るより、小型車の流れの中で政策を変える方が良いのです。 社会の大きなトレンドを中小企業が変えられるわけがありません。 トレンドに対してどう我々の叡智を利用するかを考えた方が良いと思うのです。 

例えば、京都には金持ちの年寄りにたくさん来ていただけばいいのです。 高齢者の方が金持ちが多いのです。 これをどう引き出すか考えることが大事です。 

先日、京都経済同友会の代表幹事になられた田辺親男さんとお話ししたのですが、今の年寄りが何を望んでいるのかというと、土曜と日曜日の医療です。 土日に心臓発作を起こしたら、もう死ぬ可能性が高いのです。 それが、京都の医療の現状です。 

以前、市民病院が改組される際、私は市長に言ったのですが、「24時間、いつでもピシッと開けて受け入れる病院にして欲しい」と伝えました。 その体制を整えるだけで京都には5,000人の高齢者が集まってきます。 市長もこれにはその気になったのですが、医師会が猛反対しました。 なぜなら、救急は儲かるからです。 

以前、知人(社員)が怪我をして骨が出ている状態で救急で運ばれたのですが、あいにくそこにはインターンしかいない。 骨が見えているのに「レントゲンを撮る」というのです。 この状態はいけないと思い「他の病院に行く」といっても、「あと10枚レントゲンを撮らないといけない」というのです。 保険が適用されるからです。 これを稼ぐためにノルマがあるというのです。 そこで私は「金は払うので犬の骨でも撮っておけ!」といって連れ出した始末です。 

たらい回しの途中で苦しんでなくなってしまったら、家族も一生嫌な気持ちを味わいます。 しかしやるだけのことをやれば、家族も本人も気が済みます。 そのような満足行く設備があれば、日本中、世界中の人が来ると思うのです。 

少子もそうです。 京都は幸いにも教育に熱心な都市ですが、こどもの教育のために家族ごとアメリカに行って教育を受けさせる家族もいます。 京都はそのような条件を整えれば、日本中から人が来ると思います。 

言葉は悪いですが「年寄り」というと介護保険がかかる、老人保健がいる、等思われがちですが、多くの年寄りは元気なのです。 しかしその元気を発揮する場がないのです。 年寄りは給料はそんなに沢山いりません。 むしろ、年金が減らされない程度の少額で良いのです。 この様な元気な年寄りを活用したり、少子化により教育に熱心な家族を呼ぶなどすれば、京都を活性化させることができるのではないでしょうか。 


 

 

〔2009年07月22日 15:07 堀場雅夫相談役のコメントから〕

 


 

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