第四期 第9回京都クオリア塾 / 平成31年2月16日
第9回は、和食の世界をリードする木乃婦3代目主人の高橋拓児さんを迎えました。もともとフランス料理シェフとの交流を通じて、和食の再点検と再構築を始めた高橋さん、
まず最近のフランス料理の動向を語ります。軽いフランス料理から、だしで食べようと水溶性の味わいを提供するレストランが近年出てきており、日本料理が「極東のエスニック」といわれた21世紀初頭と更に大きく変化している。
また日本料理は、例えばタイであれば、春、そして薄づくりのように食材に季語がつきその食材にコントロールされる。そして茶懐石に代表される日本料理の型、高橋さんはこれらを日本料理の「文法」と表現しながら、その文法を守りながら時代の変化にどう対応するか、が大切と話します。
日本料理の対極にあると言えるフランス料理、しかしフランス人の食生活の中に多様な食文化が入り込んでいないのに対して、日本では海外の料理が豊富で日常の料理レベルが高い。
この日本の強みを活かして、新たなロジックを組み立てて変動期を乗り越えていきたい、と締めくくりました。
この後は、木乃婦に会場を移して懐石料理をいただきながら、食文化でけでなく変革期のおける対応などについて意見効果をしました。
更に夕方からは京都女子大学の前崎信也准教授、一茶庵宗家摘承の佃梓央さんらとともに煎茶会を愉しみ、歴史ある京都のポジショニングを再確認することになりました。