第十一期 第2回京都クオリア塾  令和7年6月21日/活動報告コンテンツの詳細ページ

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第十一期 第2回京都クオリア塾  令和7年6月21日

 

    2回             2025年6月21日(土)

          「音楽の動員力@2025」                     

                岡田 暁生(音楽学者 京都大学名誉教授)


音楽を通じて近現代を見つめ直しAI時代を考えようと、第2回のスピーカーは音楽学の岡田暁生さん、音楽は気配であり社会が読み取れると語りながら、まず19世紀のクラシック音楽から20世紀のポピュラー音楽への変遷を紐解いていきます。フランス革命で生まれた「ラ・マルセイエーズ」は分断を超えての団結を訴え、19世紀に生まれた国歌の源流となっている。20世紀を迎えクラシック音楽はヨーロッパ帝国主義の遺産となり、ドルが基軸通貨となったアメリカで生まれたポピュラー音楽がクラシックに取って代わった。

1920年代にはポピュラー音楽とハリウッド映画、ブロードウェイのソフトパワーが大量生産大量消費の社会を下支えしアメリカの時代が始まった。ナチス・ドイツの時代にはそのプロパガンダ対策として「リリー・マルレーン」が、そして冷戦時代は「イマジン」「ウィアーザワールド」などが生まれ、ポピュラー音楽の黄金時代だったと語ります。そして今、あの「ウィアーザワールド」の音楽で直面している分断の世界をAIでパロディー化するなど芸術の風刺機能を活用した映像が生まれている。アメリカ大統領やロシア大統領などのトップが登場しているが、日本の総理大臣はいない、なぜだろうか。

明治維新で日本はヨーロッパの世界覇権に的確に対処して近代化に成功した。高度化する強大なテクノロジーを使って最適化された世界をつくろうとテクノリバタリアンがアメリカ主義を貫こうとしている今、日本はどのような針路を選ぶのか、漫画やアニメなどのソフトパワーが貢献できるのか、と問いかけます。塾生たちは日本人の得意分野、苦手な分野は何だろうか、と話し合いながら、文化戦略の重要性を教えられた第2回でした。


 


 

第十一期 第2回京都クオリア塾  令和7年6月21日の画像

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人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
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